コラム
〜 色々なテーマを語ります 〜   第9回


「英語には丁寧な表現は無い?」 2007/3/20

英語はYes/Noをはっきりさせないといけない。
日本語のように回りくどく言わずハッキリ自分の意見を述べる。
英語には取り立てて丁寧な表現は無い。

こんな事を良く耳にしますね。
世間の噂は本当??

色々な場面設定を想定して見ましょう。
  『職場の上司と部下の関係』
  『学校の先生と生徒の関係』
  『先輩と後輩の関係』
  『お客と店との関係』
  『家族の中での親と子の関係』

日本語の敬語にかんして言えば日本人は常に自分と相手との社会的上下関係に気を配って自動的に的確な言葉を選んで使っています。上記全ての場面設定で敬語が使われていますね。
英語の丁寧な表現は如何でしょうか。
英語では日本語の様に自分と相手との社会的上下関係ではなく寧ろ自分と相手との個人としての関係を自分で判断してより感じの良いものにする為に丁寧な表現を使います。
従って『職場の上司と部下の関係』でも、片方が評価を受けて片方が評価をするという二人の場合でも必ずしも丁寧な言葉を常に使う事はありません。勿論かなりの上役との会話は別ですが。
『先輩と後輩の関係』は基本的に先輩後輩の意識がありませんから丁寧語は使いません。
『お客と店との関係』では店側は勿論商売ですから丁寧な表現を使う場合が殆どですが、
日本の様に「お客様は神様です」という捕らえ方とは随分違います。


以前私の日記(コラム2007/02/05 (月))「予定の変更はまごころから」を書きました。
   予定していたのに、事情が変わって予定を変更しなければならない状況になるの  
   も、ビジネスでもままあるものですね。
   そんな日常茶飯事の事を英語でどう言いましょうか?
   一方「英語には日本語みたいな丁寧な表現が無いので端的に表現するもの」とい 
   う声もありますよね。
   簡単でもどの様な言い方が出来るか下記を見て下さい。

   Sharonからのメールは今週木曜の予定を変更して欲しい、旨が書いてあります。  
   (Andrewは建築家の旦那さん。Ivanは1歳半のお子さん)

   I'm afraid Andrew is very busy at the moment so on Thursday we will have to work    
   around Ivan. Is that ok? Sorry about this - or maybe we can find some time on Sunday.   
   Then Andrew is free to look after Ivan. What do you think. You could just come for a
   visit on Thursday anyway or wait until Sunday. I am very sorry Sunny. Things
   changed this week.

   英語で予定を変更するのも日本語と同じでしょう。
  1.出来るだけこちらの真心を伝えたい、ですね。
   Sharonは相手の気持ちをおもんばかったり、変更しても良いですか、
   と聞いてますね。
  2.具体的な事情も変更の説明の助けになりますね。
  3.やはり「ご免なさい」も言えば完璧でしょう。

   ここまで言ってくれたら、「有難う、メールくれて。こちらは何時でもそちらの都合に合
   わせるよ」となりますよね〜。簡単な言い方でもこれであなたの まごころは確実に伝
   わりますね!

海外に住めば現地の方々との交流も広がり、招待やお誘いを受けるようになります。
大人としてキチンとした表現で相手の気持ちに応えながらも今回は残念だがご招待を受けられない旨伝えましょう。
下記の例を見て下さい。
英語には丁寧な表現が無いって思いますか?

A: We would like to, but unfortunately we have another engagement.
B: That’s a shame. I thought it would be nice to get to know you better.
A: It’s very kind of you. Why don’t we get together some other time?

他の例は、
C: Thank you for asking us, but I am sorry we won’t be able to make it this time.
We might have to visit some of our friends on the day.
次の例は、
D: I wish we could, but we’ll be out of town this weekend.
But thank you for asking anyway.

その上、I’m terribly sorry but I am too busy.とは言いません。busyはやっぱり失礼ですね。寧ろI’m terribly sorry but I am tied up this evening.

E: I will think it over.
これは日本語の「考えておきます」と同じニュアンスを持っていますが、同じくNoの意味に(なしくずし的No)なりますね。ただ気を持たせることに繋がるので日本語より相手が期待を持つことを覚悟して下さい。

この様に断るときも相手が招待してくれたことを感謝しながら大人の受け答えが出来ると素晴らしいですね。
上記を見ていただくと幾つかの要点が見て取れると思います。
  
要点1   相手の好意に対して謝意を表する。
要点2 どうして誘いを受けられないかの理由を述べて説明する。
要点3   もし代案を提示出来れば代案を出して相手の都合を聞く。
要点4   どの文章にも「No」という言葉がありませんね。
「No」は大変強い反対ですので、「No」は出来るだけ避けましょう。


英語は自分の意思を日本語よりハッキリ伝える言葉でありますが、それだけに、相手に対して反対したり、反対意見を述べる時には、それなりの大人の対応を心掛けることが肝要です。上記の受け答えのパターンを身に付ければ大人の会話の仲間入りです〜!
 
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